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嶽本野ばら。。。

 映画にもなった『下妻物語』の原作を書いた人ですが、私、結構この人の本、好きなんですよねー(゜▽゜;)実は。。多分、好き、嫌いが激しく別れる作者の一人ではないでしょうか。乙女のカリスマ、嶽本野ばら。
 私がいっちばん最初に読んだ作品は確か、、、「鱗姫」
えぇ、初っ端から強烈な印象を受けましたね。独特のロココでロリータな世界観、独特の文章、そして何故か一瞬、濃いキモエロシーンがあったりして。。
 嶽本野ばらとの最初の出会いにしては、ちょっとキツイ一作だったのかもしれませんが、、、逆にこの重いパンチが効いたのか、「こいつ一体何!?」という探究心からすっかりそのワールドにはまってしまいました。。。といっても、アタシ別に、乙女に目覚めたわけでも、ロリータファッションに開眼したのでもありませんから。そーゆう意味ではまったのでは、断じてありませぬよ?ロリータファッションをしている人を見ると、勇気のある人だと思いこそすれ、自分が着てみたいとは。。。((((;゜Д゜)))、
 そりゃ、私が深田○子ならロリータでもギャルでも、

     ちょっと待ってろ!m9( ̄ー ̄)ニヤリッ
 
ってな具合に、なんでも着ちゃうだろうけどね。。


 まぁ、それは置いといて。


 嶽本野ばらのナニが気に入ったかって、その古臭いお上品ぶった文章もさることながら、主人公がいつも、自分の信念を貫いて生きている姿、ちゃんとスタンスをもっているその姿が、滑稽でもあり、痛快だったのです。。。

 主人公はたいていロリータを貫く乙女たちなのですが、当然のことながらそのファッションセンスを周りから嘲笑され、迫害され、いぢめられます。だからといって、彼女たちはロリータを自粛するでも、周囲に反発するでもなく、図太く、頑なにロリータ街道を邁進していく。


 なんで、そこまでやるのか。。


 それはロリータであることが彼女たちにとっての「存在証明」であるから。ロリータファッションに身をやつすときだけが、唯一、解放の時。ロリータがアイデンティティの一部であることを自覚し、周囲に受け入れられないことを承知で、でもそれが私の生きる道、と腹を括っているから。

 
 ほぉーっ(゜。゜)

 
 なよなよしてて、意地け虫で、社会性がないネクラだと思ってたけど、意外に芯がしっかりしてることもあったのねー。嶽本野ばらの本は、単に逆境に打ち勝つだけの話ではなく、「自分」というものをしっかり持ってる人の強さなんかが窺い知れる話が多いような気がします。
 自分の中心がロリータであれなんであれ、私にはそういったものがイマイチ欠落していて、だからこそ、うっかりこんな本に感情移入しちゃったのでしょう。。f(^-^;)そーゆう、一生懸命になれるものを、私はどっかで落っことしてきたに違いない!
 私はホントに空っぽで、ふわふわ生きてるだけだからね~。。。(´-ω-`)

 
  。。。なーんてことを、先週『恋愛の国のアリス(嶽本野ばら著/朝日新聞社)』を読みながら、フト思ったのでした。。。
by pinoccory | 2005-05-09 00:20 | 本。

福岡人の過疎ブログ。5年ぶり~!


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